親の財産管理をしていた長男に対して、使い込みの返還請求を行い、無事取り返すことができた事例
- 2022.07.04
依頼者属性
年代:60代
被相続人との関係:お子さん
相手方:兄弟(長男)
相談に至った経緯
母親が亡くなりご依頼者が預金通帳を確認したところ、不審な出金がいくつもあることを見つけました。
ご依頼者が、母の預金を管理していた長男に対して、引き出された預金(使途不明金)について問い合わせたところ、「記憶にない」などとして明確な回答がなかったので長男に対する不信感が生じました。
そこで、預金の引き出しの内容は正当なのかを確認して納得したいということと、正当でなければ使い込まれた預金を取り返したいということで、ご相談いただきました。
弁護士が対応したこと
それまでの相手方の対応からは交渉での解決は難しいと思われたこと、使途不明金以外にも調整を図るべき問題が多くあったことから、調停での解決が適切と判断し、調停を申し立てました。
調停では、使途不明金があることと、正当な使用なのであればその説明と裏付け資料の提出を求めました。相手方からは説明とともに資料の提出もあり、一部についてはご依頼者も納得できる内容でしたが、その他の出金については依然として適切でない使用の疑いがありました。
相手方からの反論と事実に矛盾している部分を見つけて、そこから主張・立証をしました。
結果
当方の主張を相手方も受け入れ、一部の預金を取り戻すことができました。相手方から合理的な説明と資料が得られた部分はご依頼者もご納得の結果となりました。
弁護士からのコメント
遺産である預金の使い込みの返還請求においては、預金の引出時期,被相続人の状態,出金の理由や必要性などが考慮されます。
また、相続人が互いに感情的になってしまい、長期化することも多々あります。弁護士が介入することにより、相続人の間では激しい感情的対立にならず、平和的に解決できることも多くありますので預金の使い込みに関するご相談がおありの方は当事務所までお気軽にお問い合わせください。