遺産に収益物件が含まれている場合、遺産の評価額を決めるにあたって注意すべきことはありますか?誰に相談するのが良いのですか?
- 2023.03.28
Q. 遺産に収益物件が含まれている場合、遺産の評価額を決めるにあたって注意すべきことはありますか?
A. 収益不動産を評価するにあたっては、居住用の不動産とは異なり収益を生む不動産として、居住用とは違った点の考慮を必要とすることがありますので注意が必要です。
収益不動産の評価方法
1. 現在の収益や賃貸相場に基づく評価 収益物件の価値を決める方法の一つとして、現在の収益や賃貸相場に基づいた評価があります。
収益物件の年間収益や賃貸相場を調査し将来の収益見通しに着目して物件の価値を算出します。収益に着目して評価する点が、居住用不動産の評価と最も異なる点になります。
2. 他の物件との比較による評価 地域や種類が近い物件の取引事例を参考に評価額を算出する方法もあります。
この場合、物件の状態や周辺環境なども考慮して、適切な評価額を算出する必要があります。
3. 再調達価格による評価 現状の収益不動産を再度取得するために必要な費用を基準に価値を算出する方法です。
主に建物の評価に用いられ、同じ建物を建て直すとしたらどの程度の費用がかかるかという原価を算出し築年数などによる価値の低下分を修正して計算します。
以上の方法を用い、組み合わせるなどして、遺産に含まれる収益物件の評価額を決めていくことができます。
誰に相談するのが良いのですか?
収益物件の評価は、市場動向、近隣の取引事例、賃料相場、利回り、物件の状態など様々な考慮要素があり、
上記3つの評価方法をどの程度考慮するかでも評価額が変わり、専門的な知識や経験が必要であるため、不動産鑑定士や不動産会社に相談することをお勧めします。